支援先サロン取組紹介

 

【取材・執筆協力】NOV自由が丘・東京都美容生活衛生同業組合

タイトル:美容師を目指すまで

美容師になろうと思ったのは、大学3年生の中頃でした。当時、雇われで学生店長をしていたバーに、美容師のお客さんが来店した際に話を聞いて、興味を持ったのが始まりですね。その後、叔母の紹介で、今でいうところのサロン見学をしました。興味が出るとより知りたいと思うようになるもので、気が付くと、美容師のお客さんにバイトさせてくれと頼みこんでいました。その当時から、美容師という職業は、髪を切るだけでなく、多様性のある仕事になっていくのではないかと感じ始めていて、これは良い仕事だなと感じていたんです。

タイトル:自由が丘でサロンをオープンした理由

元々は青山のサロンで働いていて、そこから大森のサロンに移ったのですが、その際に、地域ごとの美容スタイルの違いにカルチャーショックを受けました。2つの経験が活かせる土地で考えた時に、その中間にある住宅地でもあり、トレンドを取り入れた町である自由が丘でサロンをオープンすることに決めました。今は、尾山台、自由が丘、戸越公園と3店舗を展開しています。
お茶の世界にも通じるところがありますが、美容室とお客さんとの出会いは一期一会。意思疎通がきちんとできるよう内装にもこだわったサロンづくりを心掛けています。

タイトル:サロンについて

NOV自由が丘のテーマは『インナービューティ』です。
そのテーマに沿った施術としては、オーラソーマのカラーセラピーや、パリのオーガニックブランドであるSHIGETAを利用した施術が挙げられると思います。
オーラソーマについては、色彩のことを調べている時に、ちょうど日本に入ってきて知りました。カラーセラピーの考え方を簡単に説明すると、例えば、ビジネスの場合はTPOに合わせて服装を決めますが、私服の場合だと、その日の気分などの感覚で決めることが多いですよね。外見的な色を意識していると内面の気持ちまで変わっていって、お客様自身でのコーディネイトがしやすくなったり、良い方向に変わっていくんですよ。
SHIGETAとの出会いは、主宰であるCHICO SHIGETAさんご本人との出会いがきっかけなんです。カフェで、一緒に来ていたスタッフが「凄く良い香りのする方とすれ違った」と私に言ってきて、あまりにいいに匂いがするので、話しかけてみたところ、実際にSHIGETAを使ったマッサージの施術をその場でしてくださったんです(笑) SHIGETAのアロマオイルを通じて外面的なケアと、その施術中にお客様に色々な情報を教えてあげることで、お客様の日々の美しさに繋がっていくように心を込めて施術しています。
外見や、装いを美しく、カッコよくするのは短期間でも可能ですが、人の内側にある隠れた部分にある美しさやカッコ良さは、少しずつ創り上げていくもので、その方の人生に無くては、ならない美容師を追求すべく、日々努力を重ねています。

タイトル:コンソーシアムに申しこんだ理由

BA東京美容コンソーシアムの支援先サロンに申し込んだのは、説明会に参加した際、支援事業のコンセプトが「雇用」で、「人作り」にフォーカスしていて、従来の美容師向けのセミナー等と趣向が違うところを感じたからです。
例えば、アピアランスサポートの講習会なんかは良い例ですよね。これまでの美容業界では珍しいセミナーだと思います。こういった風に、サロンの多様性、パラレルキャリア、美容の仕事を通じて様々な事を勉強し成長していけるセミナーが多いんじゃないかなと感じました。
また、一企業のスタッフがまるごとお世話になれるというのも魅力だと思いました。
オーナーはスタッフから見れば親みたいなものですが、親1人でスタッフを育てるのは凄く難しい。じゃあ、親以外の誰が育ててくれるのかというと、様々な講習会の講師の方々になります。講師の方を仮親として、様々な講習会で何人もの親と出会い、育ててもらうことで技術が成長する。そして、オーナー以外からも美容についての同じ方向性の話を聞くことで、美容師としての芯の部分がぶれずに育ってくれるのでは、と思っています。無料でその機会を得られるのは凄く良いですよね。

タイトル:講習会に参加してみて

スタッフからすると、無料の講習会ということで、そんなにレベルが高い講習会ではないんじゃないかと、当初は不安がっていました。やっぱり、この業界で技術なんかを学びに行くとなると対価を払うのは普通のことなんですよね。ただ、せっかくの機会でもありましたし、「とりあえず、試しに行ってみたら」とスタッフの背中を押してやったんです。それで、まつ毛エクステンションの講習会に行かせたら、内容のしっかりした講習会でレベルが高いものだと分かり、参加したスタッフが課題に取り組んでいる姿を見て、他のスタッフ達が行きたいと手を挙げるようになりました。特に印象に残っているのがアピアランス講習会で、スタッフから「正直どんな講習会かわからないが興味があるので行ってみたい」との希望があり、行かせみたら、それまで全く持っていなかった知識、だけど社会的意義のある知識を教えてもらえたので、それからしばらくの間、自分が習ったことをお客様によく話していました。ヘアドネーションなんかにもつながる知識なので、サロンワークの中でしっかりと役立てていますね。

タイトル:雇用環境の整備について

支援先サロンになって、美容コンソーシアムのコンサルタントの方と協力して就業規則の整備に取り組みました。労働環境を一気に変えるということは難しいことですが、就業規則の改善によって、働くことそのものに対する意識改革、勤務時間とプライベートの切り替えの意識を根付かせていくことに成功しています。
就業規則の改善と共に、ハローワークに提出している求人票の改善意図も取り組んでいます。具体的には、お店の特徴の書き方や勤務時間帯の書き方の改善、空白の埋め方などをコンサルタントの方と一緒になって取り組んでいきました。その結果として、ハローワークを通じて3名の応募があり、美容学校経由でも4名の応募がありました。

タイトル:今後の展望について

今後についてはお店自体の売り上げを伸ばすのはもちろんのことですが、人が長く働ける環境作りというのをテーマにやっていきたいと思っています。現在、社労士の勉強をしているので、その知識を活かして、決まった時間に縛られるのではなく、美容業の多様性のある働き方を提案していきたいと思っています。

【取材協力先】NOV自由が丘 森川 英展 様